妻からの高額な婚姻費用および財産分与請求を減額ないし0円とすることに成功したいわゆるモラハラが問題となった事例
妻からの高額な婚姻費用および財産分与請求を減額ないし0円とすることに成功したいわゆるモラハラが問題となった事例を紹介します。
事案の概要
依頼者は、妻と結婚して6年となる3人の子をもつ夫です。
依頼者は、結婚後、マイホームをローンで購入し、妻と子らと同居していましたが、ある時期を境に、妻から過剰な生活費の要求をされるようになりました。
依頼者は、サラリーマンであり、依頼者の給与は妻が管理していましたが、事ある毎に、妻から、「生活費が足らない、給与が少ない」などと罵倒されるようになりました。
そのような状況が約6か月程度継続し、最終的に依頼者が精神的に耐えかね、依頼者が自宅を出るかたちで別居生活が始まりました(いわゆる妻によるモラハラです。)。
しかし、別居後も、妻からは、執拗に高額な生活費の要求をされ続けたため、妻の要求への対応および妻との離婚手続について、当事務所にご相談にみえました。
解決までの流れ
ご相談の後、離婚等交渉事件として当事務所弁護士がご依頼を受け、妻との交渉に臨みました。
当事務所が介入した後、妻は家庭裁判所に離婚と生活費(婚姻費用)の支払いを求める調停を申し立てました。
そこで、当事務所弁護士の対応も、基本的には調停手続を介して行うことになりました
まず、生活費の要求については、いわゆる算定表に基づき1か月当たりの妥当な金額を算定し、それ以上の金額については、支払う理由がないこと及び支払不可能であることを主張しました。
これに対し、妻側からの反論もありましたが、最終的には妻側の要求額よりも3万円ほど低額である金額で調停がまとまりました。
また、離婚については、離婚すること自体には双方異存がなかったのですが、離婚の条件で争いがありました。
具体的には、財産分与(夫➡妻へ支払う)と養育費の金額です。この点については、依頼者が、①住宅ローンを負担していること、および②依頼者の総資産は、住宅ローンの負担などのため、負債の方が大きいことを主張・立証し、結論として、妻への財産分与を0円とすることに成功しました。
また、養育費についても、離婚後は、会社からの家族手当等が消滅するため給与の減額が確実であることなどを主張し、最終的には依頼者が納得できる金額で合意ができました。
なお、依頼者は、お子さんとの面会交流を希望しておりましたので、離婚後の具体的な面会交流の方策についても相手方と合意することができました。
解決のポイント
1. 近年注目を集める夫婦間のいわゆるモラハラを原因とする離婚事件について、弁護士が介入することで、精神的に追い詰められた状態から脱却し、かつ、納得のいく解決が実現できたこと。
2. 離婚事件において、相手方から過剰な金銭的要求をされている場合に、離婚事件に精通した弁護士に依頼することで、見通し通りの妥当な金額での合意を形成することができたこと。
- 約600万円の請求(不貞行為-財産分与-婚姻費用等)された事案で、約400万円減少させて解決
- 不貞行為の慰謝料として高額の請求をされた事案において、支払額を請求額の5分の1に抑えて和解した事例
- 婚約の成立を証明する直接的な証拠がない案件について、婚約を破棄したことに対する損害賠償として、交渉で100万円を回収した事例
- 6年以上にわたり離婚問題を抱えていた40代夫婦について、早期に離婚訴訟を提起し、速やかに穏当な内容で離婚を成立させることができた事案
- 離婚にあたり、夫に900万以上の財産分与の支払いを合意させた事例
- 妻からの高額な婚姻費用および財産分与請求を減額ないし0円とすることに成功したいわゆるモラハラが問題となった事例
- 不貞により婚姻中に第三者の子を出産した妻との離婚問題において、慰謝料総額300万円を認めさせた事案
- 離婚訴訟において、相手方から有責配偶者の主張をされたものの、最終的に離婚を成立させた事例
- 婚姻生活中に不貞を行った妻が、離婚後、元夫に対し、財産分与を請求し700万円の支払いを受けた事例
- 不動産持分を移転する代わりに金銭を夫から要求されていた妻が、不動産持分に加え、財産分与や養育費増額することに成功した事例