不貞夫の資産隠しを未然に防ぎ満足のいく財産分与を受けることができた事案
不貞夫の資産隠しを未然に防ぎ満足のいく財産分与を受けることができた事案を紹介します。
事案の概要
依頼者 | 40代女性 |
相手方 | 夫・40代男性 自営業 |
子ども | 3人(小学生含み全員学生) |
財産状況
- 自宅(夫の相続財産のため財産分与の対象外)
- 各種保険解約返戻金
- 預金その他
相談者夫妻は結婚20年目でした。夫の不貞が疑われる状況(夫の夜間外出の増加、休日の子供との会話減少、見知らぬ女性からの連絡)があり、相談者は離婚を決意し、不貞相手に対しても慰謝料請求を考えていましたが、探偵等の調査によっても相手方の連絡先が判明せず、当事務所に相談に見えました。
解決までの流れ
夫との関係では、離婚に伴う慰謝料請求の担保のため、着手後速やかに夫所有の不動産に対して仮差押をおこないました。
夫は会社経営者であったことから、夫個人名義の資産を会社名義に変更することによって資産隠しをされてしまう可能性もあったためです。
次いで、相談者の離婚条件に関する希望を書面で夫に送付しましたが、それに対し夫は離婚を拒否し、弁護士を雇って徹底抗戦の構えを見せました。
不貞行為についても認めた上でやり直したいとの希望を伝えてきたのです。
代理人間で粘り強く交渉を進め、離婚するかしないか、するとして条件はどうするかを協議した結果、中立的な意見を入れるため調停を申し立てることで話がまとまりました。
調停で離婚は成立しましたが、夫も経営が苦しく払えないと主張し、財産分与の点でもめました。
しかし、相談者は子供を連れて自宅を出ていたにもかかわらず、夫は別居期間中の生活費をまったく負担しなかったため、こちらとしても譲ることはできませんでした。
結果的に相談者は各種保険返戻金を取得し、未払いの生活費分の財産分与は確保できることとなりました。
一方、不貞相手に対しては、まず相手方と連絡をとること自体が困難に思えましたが、探偵の調査によっても判明しなかった相手方の連絡先も、弁護士法に基づく23条照会により知ることが出来ました。
その後、相手方に慰謝料を請求する旨の内容証明郵便を発送したところ、相手方は非を認め、ただちにこちらの要求した金額を支払う旨回答してきました。
そして、和解契約書を作成して慰謝料を回収、相手方は夫との不貞関係も認め謝罪し、さらに今後は夫とも連絡をとらないよう約束させました。
相談者の要求がほぼすべて通ったことになります。
解決のポイント
1. 着手後迅速に不動産の仮差押をおこなうことによって夫側の資産隠しを未然に防いだ。
2. 調停でも最後までもめた財産分与について満足のいく金額を回収できた。
3. 探偵会社の調査によっても判明しなかった不貞相手の連絡先を小さなてがかりから突き止めることによって慰謝料を回収できた。
- 約600万円の請求(不貞行為-財産分与-婚姻費用等)された事案で、約400万円減少させて解決
- 不貞行為の慰謝料として高額の請求をされた事案において、支払額を請求額の5分の1に抑えて和解した事例
- 婚約の成立を証明する直接的な証拠がない案件について、婚約を破棄したことに対する損害賠償として、交渉で100万円を回収した事例
- 6年以上にわたり離婚問題を抱えていた40代夫婦について、早期に離婚訴訟を提起し、速やかに穏当な内容で離婚を成立させることができた事案
- 離婚にあたり、夫に900万以上の財産分与の支払いを合意させた事例
- 妻からの高額な婚姻費用および財産分与請求を減額ないし0円とすることに成功したいわゆるモラハラが問題となった事例
- 不貞により婚姻中に第三者の子を出産した妻との離婚問題において、慰謝料総額300万円を認めさせた事案
- 離婚訴訟において、相手方から有責配偶者の主張をされたものの、最終的に離婚を成立させた事例
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