【慰謝料】不倫相手が破産した場合の慰謝料

Q質問

 先日、夫の不倫が発覚しました。不倫相手を突き止め、その女性に慰謝料を請求する手紙を送ったところ、しばらくしてから、裁判所から、その女性の破産手続が開始されるという内容の文書が届きました。私は、その女性から慰謝料を支払ってもらうことはできないのでしょうか。

 
A回答

 破産手続には、免責といって、破産する人の債務(借金)についての法律上の支払義務を免れさせる制度があります。
 免責が認められると、破産者は、債権者に対する支払義務を免れるため、今回のご質問でも相手の女性が破産の手続きの中で免責の決定を受けると、慰謝料についても支払義務を免れることとなり、あなたは慰謝料を払ってもらうことはできなくなります。
 他方で、免責が認められたとしても、支払義務を免れない債権もあり(非免責債権といいます。)、その中には、「破産者が悪意で加えた不法行為に基づく損害賠償請求権」というものも含まれています。
 しかし、この悪意というのは、法律の解釈上、「害意」を意味すると解釈されており、単なる故意だけではなく他人を害する積極的な意欲があることを必要とするとされているため、慰謝料請求権がこれに当たるかどうかについては、具体的な事実関係によって異なってくることとなります。
 そのため、同様のケースでお悩みの方は、弁護士に相談してみることをお勧めいたします。

 

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