熟年夫婦の妻からの離婚相談を、不貞相手との関係を含めてスピード解決した事案
熟年夫婦の妻からの離婚相談を、不貞相手との関係を含めてスピード解決した事案を紹介します。
事案の概要
依頼者 | 妻・50代女性 |
相手方 | 夫・50代男性 公務員 |
子ども | 2人(すでに独立) |
財産状況
- 自宅(相談者が住んでいるが夫と共有名義、ローンは既に支払済)
- 預金その他(相談者は1000万円程度の貯蓄有り)
3年前に夫より離婚と別居を告げられました。納得がいかず調停を申し立てましたが不調に終わり、その後は別居を続けていました。
別居中、夫からは生活費は受け取っていたものの、弁護士に相談に行く直前に打ち切られてしまいました。
なお、別居を告げられた当時から、夫が同僚の女性A(以下A)と深い仲になっている疑いがあり、Aの名前や住所は知ることができましたが不貞の明確な証拠はありませんでした。
解決までの流れ
まず、弁護士よりAに「夫との関係を明らかにする」ことを求め、回答書をつけた通知を送りました(もちろん、文書の内容は、相手が非を認めやすいように戦略的に構成してあります)。
1週間後のAの回答は「当時深い関係にあったことは認めます。しかし今関係は切れています」というものでした。
そこで、弁護士より改めて、「Aと夫の関係によって、相談者と夫の夫婦関係が破綻してしまったので、慰謝料300万円を求める」という通知を発送しました。
これによりAから数日後300万円の支払いを受け、通知を発送してから2週間でAとの関係は一定の解決を得ました。
Aが事実関係を認め、夫が離婚を求めるようになった主要な原因として、浮気相手が存在したという事実が固まったことから、今度は夫に「離婚について弁護士を通して話し合う」という通知を相談者の代理人弁護士名で発送し、その1週間後に弁護士事務所で夫との協議の場を設けました。
夫は不貞の事実を認めざるを得ないことや、公務員という立場上法的な争いは避けたいという考えでした。
このため、①相談者が現在住んでいる自宅、②相談者が結婚生活で蓄えた1000万円を全て相談者が得るという条件を夫が全て受諾したため、協議離婚が成立しました。
相談者と夫との協議離婚が成立したのは、弁護士が介入して約3か月後のことでした。
解決のポイント
1. 最初にAに事実関係を確認して、Aとの争いを早期に解決すると併せて夫との関係でも動かしがたい証拠を取得した。
2. 事実関係を踏まえて強い態度で交渉したことにより、相談者の希望した条件を叶えつつ、スピード解決ができた。
- 約600万円の請求(不貞行為-財産分与-婚姻費用等)された事案で、約400万円減少させて解決
- 不貞行為の慰謝料として高額の請求をされた事案において、支払額を請求額の5分の1に抑えて和解した事例
- 婚約の成立を証明する直接的な証拠がない案件について、婚約を破棄したことに対する損害賠償として、交渉で100万円を回収した事例
- 6年以上にわたり離婚問題を抱えていた40代夫婦について、早期に離婚訴訟を提起し、速やかに穏当な内容で離婚を成立させることができた事案
- 離婚にあたり、夫に900万以上の財産分与の支払いを合意させた事例
- 妻からの高額な婚姻費用および財産分与請求を減額ないし0円とすることに成功したいわゆるモラハラが問題となった事例
- 不貞により婚姻中に第三者の子を出産した妻との離婚問題において、慰謝料総額300万円を認めさせた事案
- 離婚訴訟において、相手方から有責配偶者の主張をされたものの、最終的に離婚を成立させた事例
- 婚姻生活中に不貞を行った妻が、離婚後、元夫に対し、財産分与を請求し700万円の支払いを受けた事例
- 不動産持分を移転する代わりに金銭を夫から要求されていた妻が、不動産持分に加え、財産分与や養育費増額することに成功した事例